ビタミンK

概要

ビタミンKとは脂溶性ビタミンの一つです。

天然に存在するビタミンKは2種類あり、植物由来のビタミンK1、動物や微生物由来のビタミンK2があります。

私たちの体では食品から摂取するビタミンKと、体内の腸内細菌や組織でつくられたビタミンKとの両方を必要としています。

血液が正常に凝固するために必要不可欠な物質として発見され、近年では骨の健康に関わりの深いビタミンとして注目されています。

多く含まれる食品

食品名成分量 100gあたりμg
抹茶2900μg
モロヘイヤ640μg
糸引き納豆600μg
ほうれん草270μg
小松菜210μg
豆苗210μg
卵黄39μg
鶏もも肉(皮つき)29μg

生まれてすぐの新生児は母乳から栄養を蓄えますが、ビタミンKに関しては母乳で必要量補給できず腸内での合成も不十分のため、ビタミンK欠乏症になりやすいです。

その状態が続くと出血しやすくなり、頭蓋内出血などの発症につながります。ビタミンK欠乏症を防ぐために、ミルクの活用も推奨されています。

期待される効果

血液凝固に働く

けがなどをしても、しばらくすると自然に血が止まるのは、体内に血を凝固させる物質があるためです。

ビタミンKは、血液を凝固させるプロトロンビンが肝臓で作られるときに必要不可欠な成分です。

反対に、血液の凝固を抑える物質の合成にも必要です。

ビタミンKは、血液の凝固や、凝固を抑制する働きを必要に応じてバランスよくこなしています。

骨の形成を助ける

ビタミンKはビタミンDとともに骨の健康的な形成に不可欠なビタミンです。

ビタミンKは吸収されたカルシウムを骨に取り込むのを助けます。

骨粗しょう症の予防に有効とされており、治療薬にもビタミンKが配合されています。

ちなみに、ビタミンDは腸からのカルシウム吸収を助けています。


引用文献

日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省

令和元年国民健康・栄養調査報告 厚生労働省

日本食品標準成分表2020年版(八訂)文部科学省

eJIM 厚生労働省

サプリメント健康辞典 著者/一般社団法人日本サプリメント協会 監修/NPO日本抗加齢協会

最新ビタミン学~基礎知識と栄養実践の手引き~ 著者/京都大学名誉教授・日本栄養食糧学会会長 糸川嘉則

栄養素の通になる第5版 食品成分最新ガイド 上西一弘


記事筆者

アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく


サプリメントの対応について

対応剤形

  • 錠剤(タブレット)〇
  • ハードカプセル〇
  • ソフトカプセル〇
  • 顆粒〇
  • ドリンク△

1日あたりの摂取目安量

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省

栄養機能表示食品の上限、下限

下限値150μg

下限値45μg

栄養素等表示基準値

150μg

栄養機能表示 

ビタミンKは、正常な血液凝固 能を維持する栄養素です。

摂取する上での注意

本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一 日の摂取目安量を守ってください。血液凝固阻止薬を服用している方は本品の 摂取を避けてください。

栄養機能食品 東京都福祉保健局

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/eiyouseibun_chapter_5_kinoushokuhin.pdf