ビタミンD
概要
ビタミンDは免疫細胞の活性化を助けるものとして、近年コロナウイルス渦において注目を集めたビタミンです。
摂取方法は2つあります。
- 食品(特に魚)からの摂取
- 皮膚に紫外線が当たり生成
ビタミンD源となる魚の摂取量が減り、日焼けを防ぐためにUVケアが浸透し、現代日本ではビタミンD不足・欠乏が深刻化しています。
季節によって日照時間や紫外線量の差があり、ビタミンDの生成量・補給量も安定しないため、サプリメントやビタミンD強化食品などをうまく活用したいビタミンです。
多く含まれる食品
食品名 | 成分量 100gあたりμg |
アンコウの肝 | 110.0μg |
きくらげ(乾) | 85.0μg |
しらす(半乾燥品) | 61.0μg |
マイワシ | 32.0μg |
シロサケ | 32.0μg |
サンマ | 16.0μg |
マガレイ | 13.0μg |
まいたけ | 4.9μg |
期待される効果
骨の健康
カルシウムの吸収に必要なたんぱく質の合成を促し、小腸でのカルシウムとリンの吸収を高め、血液中のカルシウム濃度を高めます。
さらに血液中のカルシウムが骨や歯に沈着するのを助け、成長の促進や丈夫な骨や歯の形成、維持に働きます。
ビタミンDが不足すると、カルシウムをしっかりと摂取していても体内への吸収が不十分になります。その上、血液中のビタミンDが不足すると、骨からカルシウムを溶かしだす役割のホルモンの分泌が盛んになりことで、骨量が減って骨粗しょう症となってしまいます。
免疫力を高める
免疫細胞の活性化や働きの調整を行います。その他にも抗ウイルス作用を示す物質の産生を促す働きがあるといわれています。ビタミンDは季節性インフルエンザの発生率を抑えることが研究でも発表されています。
引用文献
日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省
令和元年国民健康・栄養調査報告 厚生労働省
日本食品標準成分表2020年版(八訂)文部科学省
eJIM 厚生労働省
サプリメント健康辞典 著者/一般社団法人日本サプリメント協会 監修/NPO日本抗加齢協会
最新ビタミン学~基礎知識と栄養実践の手引き~ 著者/京都大学名誉教授・日本栄養食糧学会会長 糸川嘉則
栄養素の通になる第5版 食品成分最新ガイド 上西一弘
記事筆者
アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく
サプリメントの対応について
対応剤形
- 錠剤(タブレット)〇
- ハードカプセル〇
- ソフトカプセル〇
- 顆粒〇
- ドリンク△
ビタミンDは過剰症に注意が必要なビタミンです。
耐用上限量を超える摂取が続くと、高カルシウム血症のリスクが高まり全身の倦怠感や食欲不振、嘔吐を引き起こします。
サプリメント作成時には容量に気を付けたいところです。
また、コロナウイルスが流行した際には、ビタミンDの摂取目安を耐用上限量以上で喚起する情報も流れていました。
そのため、最近は容量が多いビタミンDサプリの肯定派も増えてきていますが、肝臓や腎臓への負担を考慮した設計が求められるので、一粒で大容量のものよりも、数粒に分けた設計のほうが顧客が自分の状況に合わせてコントロールできるので、望ましいかもしれません。
1日あたりの摂取目安量
出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省
栄養機能表示食品の上限、下限
上限値5.0μg
下限値1.65μg
栄養素等表示基準値
5.5μg
栄養機能表示
ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。
摂取する上での注意
本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安量を守ってください。
栄養機能食品 東京都福祉保健局