カルシウム

概要

カルシウムは人体内に最も多く含まれるミネラルです。その量は約1kg(体重の1~2%)です。

じょうぶな骨や歯の形成に必要なことで有名ですが、筋肉が収縮するのに必要不可欠な働きをしていたり、心臓が規則正しく拍動するために不可欠な働きをしたり、神経伝達を正常に保つために働くなど、さまざまなところで必要なミネラルです。

身体に必要なミネラルであるにも関わらず、吸収率が低いことが難点で、成人では通常の食事での吸収率は25%といったところです。

カルシウムの摂取を意識したいときは吸収に関わる成分を意識することをお勧めします。

●吸収を促進すると考えられるもの

カゼインフォスフォペプチド(CPP)、乳糖、ビタミンD、適量のたんぱく質、オリゴ糖

●吸収を阻害すると考えられるもの

シュウ酸、フィチン酸、過剰の食物繊維、過剰のリン、過剰のたんぱく質、塩分、過剰のアルコール、カフェイン、喫煙





カルシウムの摂取量が気になる方は、カルシウム自己チェック表を活用してみましょう。

https://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/028/496/cacheck3.pdf.jp)

多く含まれる食品

食品名成分量 100gあたりmg
干しエビ7100mg
ひじき(乾)1000mg
プロセスチーズ630mg
しらす干し(半乾燥品)520mg
ワカサギ450mg
プレーンヨーグルト120mg
牛乳110mg
もめん豆腐93mg

期待される効果

骨や歯の形成

カルシウムといったら「骨を丈夫にする」働きが有名ですね。

体内カルシウムの実に99%が骨と歯にあります。 骨はカルシウムの貯蔵庫とも呼ばれていて、必要に応じてカルシウムを取り入れたり、血液中のカルシウムがなくなったら、骨から溶け出す仕組みになっています。

生理機能の調整

成長ホルモンをはじめとするホルモンの分泌、血液の凝固など広い範囲で役割を果たしています。

最近では生理前症候群(PMS)にもカルシウム摂取が有効という研究データがあり、心のバランスを整えるところでも働きます。

また、カルシウムは体脂肪の関係でも注目を集めています。

カルシウムをたくさん摂取している人のほうが体重、体脂肪の増加が少ないというデータがあります。

特に乳製品からカルシウムの摂取が望ましいとされていて、生理機能のさらなるメカニズムの研究が進んでいます。


引用文献

日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省

令和元年国民健康・栄養調査報告 厚生労働省

日本食品標準成分表2020年版(八訂)文部科学省

eJIM 厚生労働省

サプリメント健康辞典 著者/一般社団法人日本サプリメント協会 監修/NPO日本抗加齢協会

栄養素の通になる第5版 食品成分最新ガイド 上西一弘


記事筆者

アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく


サプリメントの対応について

対応剤形

  • 錠剤(タブレット)〇
  • ハードカプセル〇
  • ソフトカプセル△
  • 顆粒〇
  • ドリンク〇

普段の食生活では摂りすぎることはめったにありませんが、サプリメントなどの摂取で過剰になる可能性があります。

過剰摂取が続くと、高カルシウム血症や尿路結石などが起こる可能性がありますので、サプリメントの設計の際は容量に注意しましょう。

1日あたりの摂取目安量

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省

栄養機能表示食品の上限、下限

上限値600mg

下限値204mg

栄養素等表示基準値

680mg

栄養機能表示 

カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。

摂取する上での注意

本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安量を守ってください。

栄養機能食品 東京都福祉保健局

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/eiyouseibun_chapter_5_kinoushokuhin.pdf