ビタミンE
概要
ビタミンEは4種のトコフェロール(α,β,γ,δ)と4種のトコトリエノールの合計8種類の総称です。
その中でも特に、α-トコフェロールが最も強い活性を持つ代表的なビタミンで、体内にあるビタミンEの90%を占めています。
ビタミンEは強い抗酸化作用を持つビタミンのひとつで、様々な害を与える活性酸素から体を守る効果があります。 血管や肌などの老化を防止しし、血行を促進するなど生活習慣病の予防に効果があり、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
多く含まれる食品
食品名 | 成分量 100gあたりmg |
ひまわり油 | 39.0mg |
アーモンド | 29.0mg |
落花生 | 10.0mg |
モロヘイヤ | 6.5mg |
トラウトサーモン | 5.5mg |
ウナギのかば焼き | 4.9mg |
西洋カボチャ | 4.9mg |
赤ピーマン | 4.3mg |

植物油や種実類のほか、多くの食品に含まれています。
脂溶性ビタミンは脂質と一緒に吸収されるため、油も適度に摂取しましょう。
ビタミンCと相性がよく、抗酸化作用の相乗効果が期待できます。
期待される効果
酸化を防ぐ
ビタミンEは細胞の膜に多く存在しますが、細胞膜内の酸化しやすい不飽和脂肪酸が酸化することで、連鎖的に細胞を破壊したり、異常細胞を形成したりして、細胞の死を早めます。ビタミンEはこうした酸化を抑えることで老化やがんなどの予防につながるといわれています。
赤血球の膜の酸化を防いでいますが、ビタミンEが不足することで膜が酸化して壊れやすくなり、溶血性貧血の原因になります。
血液の流れをよくする
血管の収縮を促す神経伝達物質の生成を抑え、毛細血管の拡張に働くため、体のすみずみに血液が届くようにサポートします。
処方薬であるビタミンE製剤の「ユベラ」は、血流促進で肩こりの対策にも処方されています。
生殖機能を維持
性ホルモンなどの生成や分泌に関与し、生殖機能の維持に働いています。男女ともに生殖機能に必要なビタミンです。
そもそもビタミンEの別名でもある「トコフェロール」はギリシャ語で「子供を産む」「力を与える」という意味があります。
引用文献
日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省
令和元年国民健康・栄養調査報告 厚生労働省
日本食品標準成分表2020年版(八訂)文部科学省
eJIM 厚生労働省
サプリメント健康辞典 著者/一般社団法人日本サプリメント協会 監修/NPO日本抗加齢協会
最新ビタミン学~基礎知識と栄養実践の手引き~ 著者/京都大学名誉教授・日本栄養食糧学会会長 糸川嘉則
栄養素の通になる第5版 食品成分最新ガイド 上西一弘
記事筆者
アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく

サプリメントの対応について
対応剤形
- 錠剤(タブレット)〇
- ハードカプセル〇
- ソフトカプセル〇
- 顆粒〇
- ドリンク△
1日あたりの摂取目安量

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省
栄養機能表示食品の上限、下限
上限値150mg
下限値1.89mg
栄養素等表示基準値
6.3mg
栄養機能表示
ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、 細胞の健康維持を助ける栄養素です。
摂取する上での注意
本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、 より健康が増進するものではありません。一 日の摂取目安量を守ってください。
栄養機能食品 東京都福祉保健局