ビタミンB1

概要

ビタミンB1の化学名はチアミンで、サプリメントや強化食品、経腸栄養剤などに含まれるビタミンB1は、チアミン塩化物塩酸塩が多いです。

ビタミンB1は不足すると疲労感や、食欲不振につながるため、日頃からしっかり補給しておきたい成分です。

ビタミン B1 は摂取量が増えていくと、肝臓内の量が飽和し、同時に血中内の量が飽和することで初めて尿中にビタミンB1が排泄されます。 そのため通常の食品の摂取では過剰摂取による健康障害が発現したという報告はありません。

多く含まれる食品

食品名成分量 100gあたりmg
米ぬか3.12 mg
豚ヒレ(生)1.32 mg
豚モモ(生)1.01 mg
ごま(乾)0.95 mg
すっぽん(生)0.91 mg
ウナギのかば焼き0.75 mg
たらこ(生)0.71 mg
大豆(乾燥)0.71 mg

主に、穀物の胚芽や豚肉に多く含まれます。
白米だけの食事や、インスタント食品に偏っている場合はビタミンB1が不足しやすので注意が必要です。

期待される効果

糖質代謝促進

ごはんやパン、甘いものなどに多い糖質ですが、これをエネルギーに変えるときに必要な補酵素としてビタミンB1は活躍します。

また、その過程で疲労物質の乳酸の代謝にも関わっています。そのため、疲労回復にも一役買っています。

神経機能の維持

中枢神経や手足の末梢神経などの働きは、脳が指令を出しています。脳はその時に大量のエネルギーを必要とします。

ビタミンB1は糖質からエネルギー生成を手助けすることで、脳・神経の働きを正常に保つ役割を果たしています。


引用文献

日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省

令和元年国民健康・栄養調査報告 厚生労働省

日本食品標準成分表2020年版(八訂)文部科学省

eJIM 厚生労働省

サプリメント健康辞典 著者/一般社団法人日本サプリメント協会 監修/NPO日本抗加齢協会

最新ビタミン学~基礎知識と栄養実践の手引き~ 著者/京都大学名誉教授・日本栄養食糧学会会長 糸川嘉則

栄養素の通になる第5版 食品成分最新ガイド 上西一弘


記事筆者

アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく


サプリメントの対応について

対応剤形

  • 錠剤(タブレット)〇
  • ハードカプセル〇
  • ソフトカプセル△
  • 顆粒〇
  • ドリンク〇

さまざまな形状のサプリメントが販売されています。用途によって、適した剤形は異なります。

サプリメントで摂取する場合は、一度に大量に摂取するよりもこまめに飲むことや、空腹時を避けて食後などに飲むのが効率よくビタミンB1の摂取ができます。

一度に大量に摂取してしまうと、ほとんどが尿として流れ出てしまいますので、よりビタミンB1を補給したい場合は、こまめに摂取するほうがお勧めです。

また、空腹時に摂取すると胃を荒らす可能性がありますので、空腹を避けて摂取するのが望ましいでしょう。
そして、ビタミンB1は他のビタミンB群が充足していることで効果を実感しやすいため、ビタミンB1を単体での摂取よりも、ビタミンB群として摂取することをお勧めします

1日あたりの摂取目安量

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省

栄養機能表示食品の上限、下限

上限値25mg

下限値0.36mg

栄養素等表示基準値

1.2mg

栄養機能表示 

ビタミンB1 は、炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

摂取する上での注意

本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、 より健康が増進するものではありません。一 日の摂取目安量を守ってください。

栄養機能食品 東京都福祉保健局

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/eiyouseibun_chapter_5_kinoushokuhin.pdf