パントテン酸

概要

パントテン酸はさまざまな動植物食品に含まれています。

パントテン酸の語源もギリシャ語で「どこにでもある酸」という意味の言葉から由来があるほど様々な食品に含まれています。

そのため不足する可能性は低いとされていますが、パントテン酸は熱やアルカリに弱いため、多くの加工がされているインスタント食品が中心の食生活の場合は不足する可能性があります。

その他にも、抗生物質を服用していると、腸内細菌がうまく働かず、パントテン酸合成がうまくいかないので要注意です。

多く含まれる食品

食品名成分量 100gあたりmg
鶏レバー10.00mg
子持ちカレイ2.41㎎
ひらたけ2.40mg
鶏ささみ2.07mg
トラウトサーモン1.78mg
鶏胸肉(皮つき)1.74mg
アボカド1.55mg
なめこ1.29mg

期待される効果

エネルギー産生酵素の補助

パントテン酸はビタミンB1と一緒に糖質の中心的な代謝を担ったり、ビタミンB2と一緒に脂質の中心的な代謝を担ったり、エネルギー産生を助けるために広い役割を持っています。

ストレス対策

パントテン酸は副腎皮質ホルモンの生成を助けてくれます。

副腎皮質ホルモンは、抗ストレス作用があるため、ストレスを和らげる働きも期待できます。

皮膚や結膜の健康を保つ

パントテン酸は、ホルモンやコレステロール、免疫抗体の生成にも関与しているため、皮膚や粘膜の健康をサポートする効果があります。


引用文献

日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省

令和元年国民健康・栄養調査報告 厚生労働省

日本食品標準成分表2020年版(八訂)文部科学省

eJIM 厚生労働省

サプリメント健康辞典 著者/一般社団法人日本サプリメント協会 監修/NPO日本抗加齢協会

最新ビタミン学~基礎知識と栄養実践の手引き~ 著者/京都大学名誉教授・日本栄養食糧学会会長 糸川嘉則

栄養素の通になる第5版 食品成分最新ガイド 上西一弘


記事筆者

アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく


サプリメントの対応について

対応剤形

  • 錠剤(タブレット)〇
  • ハードカプセル
  • ソフトカプセル△
  • 顆粒〇
  • ドリンク〇

さまざまな形状のサプリメントが販売されています。顧客のニーズに合わせた剤形で作るのが良いでしょう。

サプリメントや医薬品で摂取する場合は、一度に大量に摂取するよりもこまめに飲むことや、空腹時を避けて食後などに飲むのが効率よくパントテン酸の摂取ができます。

一度に大量に摂取してしまうと、ほとんどが尿として流れ出てしまいますので、よりパントテン酸を補給したい場合は、こまめに摂取するほうがお勧めです。

また、空腹時に摂取すると胃を荒らす可能性がありますので、空腹を避けて摂取するのが望ましいでしょう。

1日あたりの摂取目安量

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省

栄養機能表示食品の上限、下限

上限値30mg

下限値1.44mg

栄養素等表示基準値

4.8mg

栄養機能表示 

パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

摂取する上での注意

本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、 より健康が増進するものではありません。一 日の摂取目安量を守ってください。

栄養機能食品 東京都福祉保健局

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/eiyouseibun_chapter_5_kinoushokuhin.pdf