アルギニン

概要

アルギニンといえば、「エナジードリンク」に入っている元気の出る成分というイメージをお持ちの方が多いと思います。
疲労回復のイメージが強いですが、成長ホルモンの分泌促進や筋肉増強、男性機能改善など、様々な働きがあります。
また、アスリートの中でもアルギニンの効果は注目を集めており、スポーツ大国アメリカでは、持久力を高め、筋肉増強も期待できるアルギニンの消費量がスポーツ関連市場だけでも日本の全アルギニン消費量の20倍以上にもなります。

アルギニンは条件付き必須アミノ酸とも呼ばれ、子供のうちは体内で作ることが出来ないため必須アミノ酸の区分で成長と深く関わっていますが、成人では必須アミノ酸から外れます。
ですが、高いストレスがあるときや、怪我をしたときなど体力を消耗すると、体内で不足が生じるため、補給が必要になることからも、条件付き必須アミノ酸と呼ばれています。

期待される効果

血流促進

アルギニンはシトルリンとともに、一酸化窒素 NO(エヌオー)を生み出す役割があります。
NO(一酸化窒素)には血管を拡張し血流を促進するはたらきがあり、動脈硬化の緩和や免疫のアップをサポートします。
アルギニンによって血流が改善することで、メタボリックシンドロームの予防、血管の健康維持、男性機能改善などが期待できます。

代謝低下を防ぐ

アルギニンは、脳下垂体を刺激して、成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。
アルギニンの摂取をすることで、夜間の成長ホルモンの分泌が多くなることが知られています。
成長ホルモンは体の再生を促すホルモンです。成長ホルモンはたんぱく質の合成を促進し、筋肉の増強に関与したり、代謝を上げるために必要です。
しかし加齢とともに分泌量が低下し、さらには運動不足やストレス、睡眠不足などでも分泌しにくくなるため、分泌を促すためにアルギニンの摂取がおすすめです。

肌をうるおいアップ

アルギニンは肌に対してもマルチにいい働きをしてくれるアミノ酸です。
くすみの原因になる「糖化」の抑制、肌の生まれ変わりを促す「成長ホルモン」の分泌促進、血流を促し血色のいい肌色に導いたり、肌バリア機能を高める尿素やNMF(天然保湿成分)の生成促進、等さまざまな美肌作用があります。


サプリメントの対応について

対応剤形

  • 錠剤(タブレット)〇
  • ハードカプセル〇
  • ソフトカプセル〇
  • 顆粒〇
  • ドリンク〇

※アルギニンの含有量が多いと、膨張しやすく形状崩壊のリスクがあります。配合量はOEM担当にご相談ください。

相性がいい成分

シトルリン

アルギニンと同時に摂取することで、アルギニンの血中濃度が高まるという報告があります。
アルギニンとシトルリンを同時配合する場合は、配合比率によっては特許に抵触する場合があるので、注意が必要です。
サプリメント作成の際にご相談ください。


オルニチン

アルギニンと同時に摂取することで、運動による成長ホルモンの分泌と筋肉増強効果が確認されています。
オルニチンは二日酔い防止の効果が有名ですが、実は寝ている間の成長ホルモン分泌にも深く関係しているアミノ酸です。


記事筆者

アンチエイジング・プロ 管理栄養士 SAIKO 管理栄養士の知識を活用して健康食品サプリメントの商品開発を行っています。年間500件以上の食事指導の経験が自慢。・・・もっと詳しく