白キクラゲ抽出物(植物性ヒアルロン酸様物質)
白キクラゲ(White Jelly Fungi:WJF)は平均温度25℃、相対湿度80~95%の丘陵地帯や山間部の広葉樹の朽木や倒木に発生するキノコです。人間の耳に似ていることから、中国では「銀耳」とも呼ばれています。また古来より食品として珍重され、宮廷料理でも使用されていたと言われています。日本では中華料理のデザートに使用されたり、最近では化粧品の原料として使用されています。
楊貴妃も愛用していた白キクラゲ
白キクラゲ抽出物は、白キクラゲから抽出・精製した多糖体です。「内面美容」「肌の保湿性」「整腸作用」など多くの生理活性機能があり、世界三大美女で知られる楊貴妃も好んで食卓に上らせていたと言われています。
ヒアルロン酸を超える美容素材!!
白キクラゲ抽出物はヒアルロン酸の構成糖であるグルクロン酸を20%以上含んだ「酸性ヘテロ多糖」です。グルクロン酸以外の構成糖として「マンノース」「フコース」「キシロース」を含んでいます。構造はヒアルロン酸とは異なりますが、ヒアルロン酸よりも高い保水力を持っていることが分かりました。
※ヒアルロン酸の構造は「グルクロン酸」と「N-アセチルグルコサミン」の繰り返し構造です。
白キクラゲ抽出物は以下の効果が期待されます。
美容・美肌効果
漢方医学書『千金要方』『御薬院方』『太平聖恵方』には白キクラゲの美容効果についての記載があります。
美容効果について実験をしたところ、白キクラゲ抽出物は大量の水を抱えることが出来るため、高い保湿効果を期待することが出来ることが分かりました。また皮膚角質形成
細胞と皮膚繊維芽細胞のSOD(superoxide dismutase=活性酸素を除去する酵素)を活性化させ、活性酸素除去機能が向上することが分かりました。
整腸作用効果
白キクラゲ抽出物に含まれる「マンノース」「キシロース」「グルクロン酸」は善玉菌の栄養源となり善玉菌を繁殖促進させる効果があります。その結果、腸内環境が整えられ、便通改善などの整腸作用効果が見られます。また善玉菌の繁殖により、脂肪代謝の調節も期待することが出来ます。
胃内粘膜修復効果
白キクラゲ抽出物は、胃酸の中でも性質が変化することはなく、作用が変わりません。消化器官の内壁に膜を形成し、粘膜を細菌の侵入から、胃を胃酸・プロデアーゼの損傷から守ります。また胃粘膜防衛用剤に使用されるアルギン酸ナトリウムと同様な物質「D-マンヌロン酸」「L-グルロン酸」の存在が確認されました。そのため、胃潰瘍の改善効果も報告されています。
ダイエット効果
白キクラゲ抽出物に含まれる「酸性ヘテロ多糖体」は糖代謝と脂肪代謝を調節する作用があります。
1.糖代謝調整機能
白キクラゲ抽出物を摂取することにより「グルコキナーゼ」「ヘキソキナーゼG‐6‐Pデヒドロゲナーゼ」を活性化させます。その結果、解糖系及びペントース代謝酵素が活性化され、過量の糖が脂肪に変化するのを防ぎます。
2.脂肪代謝調整機能
白キクラゲ抽出物に含まれる「マンノース」「キシロース」「グルクロン酸」は善玉菌の栄養源となり、善玉菌を繁殖促進させる効果があります。その結果、整腸作用効果が見られるのですが、同時に腸内コレステロールを腸壁から吸収されにくい「コプロスタノ―ル」に転嫁させます。また胆汁酸を吸収することにより、コレステロールの体内蓄積を防ぎます。
1日の推奨摂取量
メーカー推奨量:30~120㎎
白キクラゲ抽出物を使った商品のご提案
白キクラゲ抽出物には上記のように様々な用途がありますが、美容系サプリメントでのご使用をお勧めします。
化粧品ではヒアルロン酸の代わりに使用されることが多くなってきていますが、サプリメントではヒアルロン酸やコラーゲンなど美容系素材として名の知れた素材と一緒に差別化を図るため「隠し味」的な感じで配合されてはいかがでしょうか。